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山風 (やまかぜ) 海岸付近に発生する「海風・陸風」と同じ様に内陸部でも「山風・谷風」がある。 日中、照射されやすい山に向かって風が吹き、これを「山風」という。 逆に夜は山斜面は冷却されやすく山から谷に向かって「谷風」と呼ばれる風が吹く。 上記説明は一般的な定説であるが、すこし考えると矛盾がある。 1 山の斜面が南側だったら照射量が多く、山風の循環はうなずける。 しかし、照射量が谷より少ない北斜面でも山風が起きているのはなぜか? 2 夕方、一番最初に日陰となり冷却されるはずの谷に熱がのこり、逆に最後まで照射される山斜面から放射冷却が起り谷風がはじまるとはどう言う事なのか? 山風とは照射量の違いによる風の循環ではなかったのだ。
図1は日中の谷(平地)の空気の状態を表したものである。 日射により軽い空気が発生し、上に「上がろうとする力」が発生しても、空気が上がる為にはその空気の上にある空気を押しのけ、またその空気の下に他の空気が入り込まないとその空気は上がれない。 「上がろうとする空気に対抗する力」以上に強くならないと空気は上らず、結果、地表に留まる。 すると、その空気は自ら動くことはできず、外部からの力に左右されるようになる。 つまり、外部から力がかかるとその空気は移動を始める。図1ではその力を「移動する力」と表現している。 図2は山(斜面)の空気の状態である。 日射により空気が軽くなっても、平地と同じく「地表から剥がれようとする力」が「地表に留まろうとする力」と同じか小さい場合、空気は地表に留まっている。 しかし、「斜面を上がる力」は働き、空気は地表を離れず斜面を上に移動する。 移動した軽い空気は、次のまだ移動していない軽い空気をもとり込みしだいに成長する。 この様なことから、軽くなった空気は斜面を駆け上がり、成長し、山頂から上空へあがっている。 図1で示す「移動する力」に依存した谷(平地)の空気は、図2で示した(斜面)をのぼる空気に吸い寄せられる。 谷ではサーマルとして上がれなかった軽い空気も斜面ではのぼる力を発生させ、日中では山風を確実なものとしている。
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谷風 夜間では 日中と全く反対の現象がおきる。 放射冷却で冷え、重くなった空気は、斜面を下ろうとする力をうむ。図3 斜面を下り谷(平地)まで達した空気は元々平地にあった空気を押し上げる。図4 谷に居座ろうとする空気も次の冷たい空気により押し上げられる。 軽いから上がるというよりも、上に押し上げらげる。(相対的に軽いと言う意味では軽い。) こうして「日中の山風 夜間の谷風」が起こり、その変わり目に「なぎ」が発生する。 山風・谷風は太陽の照射量の違いや放射冷却の差によるものではなく、斜面がもつ力の特性からくるものである。 筆者が「山風 谷風」の発生理論にこだわるのは、この考え方がしっかり理解できていれば、 1 なぜサーマルは山頂に発生しやすいのか? 2 なぜサーマルは平地よりも山に発生するのか? 3 なぜグランドサーマルは午前より午後の方が発生しやすいのか? 5 なぜ大気の循環はおこるのか? などがわかってくると思われ、これからパラグライダーを楽しんで行く上で非常に大切な事となる。 |
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